かんぽ生命保険は15日、大和証券グループ本社と提携し、資産運用子会社の大和アセットマネジメントに525億円を出資すると発表した。株式の2割を取得して同社を持ち分法適用会社とし、資産運用の一部を委託する。保有契約数の縮小が続くなか、収益性を高める狙いがある。
かんぽが同日公表した2024年3月末時点の保有契約数は、前年比6.1%減の1970万件だった。不正問題発覚前からの5年間で1千万件近く減り、25年度までの目標に掲げていた「2千万件以上の維持」を達成するのは困難になった。
かんぽは19年に不正問題が発覚し、営業活動の一時停止などで契約獲得が激減した。24年3月期の新契約数は前年比2倍の62万件と回復傾向にあるものの、契約数の縮小に歯止めがかかっていない。
かんぽの運用資産は約60兆円で、そのうち1兆円余りの運用を大和側に委託する方向だ。(藤田知也)