がんの手術を担う消化器外科医が2040年時点で約5千人不足する見込みであることが、関係学会の推計でわかった。このままでは今のがん医療を継続できなくなる恐れがあるとし、厚生労働省は都道府県に対し、医療機関の集約化などの検討を求める方針だ。
がんの診療体制を議論する厚労省の検討会で報告された。日本消化器外科学会に所属する医師は、長時間労働などで若手から敬遠され、減っている。この傾向が続くと、40年には9200人となり、25年の1万5200人から4割減ると推計された。40年には1万4400人の医師が必要とされ、5200人足りなくなる計算だ。
検討会が25日に大筋で了承した取りまとめ文書では、これまでと同様のがん医療提供体制を維持すれば、必要な医師数が確保できず「現在提供できている手術療法ですら継続できなくなる恐れがある」と指摘した。
文書では「特に集約化の検討…