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佐久長聖の岩原=2025年7月19日、セキスイハイム松本
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 第107回全国高校野球選手権長野大会(朝日新聞社、県高校野球連盟主催)は23日、松本市のセキスイハイム松本スタジアムで準決勝がある。いずれも「公立対私立」の組み合わせだった準々決勝を制したのは、全て私立の甲子園経験校。4チームの強さと特徴を分析した。

 第1試合は「東信対決」になった。佐久長聖と上田西はいずれも打線が強力。互いの投手陣の粘りが勝負を分けそうだ。

 ノーシードから上がってきた佐久長聖はチーム打率4割2分、66安打、52得点がいずれも4チーム中トップ。打線に切れ目がなく、特に3番・岩原が打率6割3分、6番・中市が5割6分と当たっている。

 投手陣は18回1失点の白井が軸になる。4回戦の松本第一戦では1失点完投と安定感が光った。

 第4シードの上田西はチーム打率3割7分、39安打、33得点。準々決勝では6犠打飛と堅実な攻めも見せた。4回戦で本塁打を放った伊藤は県内トップクラスの長打力を持つ。

 5投手が登板している投手陣は4試合で29回6失点。内藤、大井ら奪三振率が高い投手がそろっている。

佐久長聖の戦いぶり

2回戦 26―0中野立志館

 岩原の5安打、小倉と古吟の4安打など計26安打で圧倒。五回コールド。

3回戦 14―0諏訪実

 序盤に岩原、中地らの適時打で先行し、九回の8得点で引き離した。白井は4安打完封。

4回戦 6―1松本第一

 四回に中市の適時打で先制し、六回以降は毎回得点で差を広げた。白井が1失点完投。

準々決勝 6―3伊那北

 1点の先行を許すも序盤で逆転に成功。四回の森、中地の連続長打で突き放した。

上田西の戦いぶり

2回戦 11―0長野南

 三回に片平、内山、浜の連続適時打などで一挙7得点。五回コールド。

3回戦 8―1大町岳陽

 1―1の四回に2点を勝ち越し、五回に松野、清水の適時打で突き放した。七回コールド。

4回戦 7―5諏訪清陵

 三回に伊藤の3点本塁打でリードを奪い、五回に中村の2点適時三塁打で加点した。

準々決勝 7―0長野西

 三回に渡辺が先制打。四回に2犠飛などで加点した。内藤が8回無失点。八回コールド。

     ◇

 第2試合は「中信対決」。ノーシードから接戦を制してきた堅守の松商学園と、第2シードで投打のバランスが良い松本国際が争う。

 松商学園は4強入りしたチームでは唯一の無失策で、守備からリズムをつくる。ここまで2失点は1試合少ない松本国際と並んで最少。いずれも左腕の加藤が27回無失点、森田が18回2失点と安定感がある。

 打撃では22犠打飛が最多。好機に安打が出ない場面が目立つが、東京都市大塩尻戦を1―0で制すなど勝負強さはある。

 松本国際にも直球が武器の左腕・市川、制球力がある右腕・小林の二枚看板がいる。2人でここまで29回2失点。準々決勝では9四死球からピンチを招いていて、準決勝に向けた修正点となる。

 打線では2番・飯出が打率6割1分、5番・出口が5割6分と調子がいい。盗塁17は最も多く、4チーム中トップだ。

松商学園の戦いぶり

1回戦 6―0地球環境

 一回に清水の適時打などで5得点。加藤が7回被安打0。

2回戦 3―0飯田OIDE長姫

 森田が1―0の四回に適時打、投げては8回被安打1の好投。

3回戦 7―1中野西

 一~三回に1点ずつ得点し先行。七回に4点を加えた。

4回戦 1―0東京都市大塩尻

 加藤が8安打完封。六回に小林伸が決勝適時打を放った。

準々決勝 3―1長野工

 小林嶺が一回の先制スクイズなどで2打点。守備陣は5戦連続無失策。最少失点で逃げ切る。

松本国際の戦いぶり

2回戦 10―0丸子修学館

 一回に先頭から6者連続得点で先行した。出口が3安打、樋川が3盗塁。七回コールド。

3回戦 5―0駒ケ根工

 市川、岡田、和田が完封リレー。序盤に伊藤音、森田の適時打で試合を動かした。

4回戦 8―1岩村田

 4番の伊藤音が先制適時打を含め4安打4打点。小林が8回1失点と好投した。八回コールド。

準々決勝 6―1屋代

 中盤に四球押し出しと敵失で逆転し、終盤に森田の3点適時三塁打などで突き放した。

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