取材に答えるきらやか銀行の西塚英樹頭取=山形市、久保田侑暉撮影

 山形県の第二地銀「きらやか銀行」(山形市)が大幅な赤字に陥り、事実上、国の管理下に入った。中小企業に寄り添って成長を促す「本業支援」を掲げてきたが、取引先の粉飾決算を見抜けず、業績が悪化した。9月に就任した西塚英樹・新頭取(52)は「やり方が間違っていた」と反省する。200億円の公的資金の返済も含め、再建の道筋を聞いた。

  • 「幻想だった」地場企業を支える理想 きらやか銀、粉飾見抜けず苦境

 ――「本業支援」を長年掲げてきました。

 「考え方自体は間違っていなかったが、やり方が間違っていた。支援をうたいながら、(融資先の従業員の預金金利を優遇するなど)銀行の収益につなげるための商品を売っていた。商品自体は良い商品でも、本当にお客様が必要としていたのか。商品を作って(融資先に)売りに行く、そういう面があった」

 ――今後も続けますか。

 「本業支援を導入したきっか…

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