「生ごみが消える生活、とっても快適ですよ」。賛否渦巻く「ごみ袋の開封調査」に来春から乗り出す福島市を取材していたときのこと、市ごみ減量推進課長の根本裕史さん(51)から飛び出した言葉が気になり、自宅を訪ねた。課長のごみ減量実践とは――。
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まず案内されたのは、冷蔵庫。料理で出た生ごみを容器に入れて冷凍しているという。その容器を持って家の庭先へ。黒土が入った大きめのプラスチック製衣装ケースの中に生ごみを放り込む。スコップで土をかぶせてケースのふたをする。
これで生ごみ処理は完了だ。根本課長が平日にたまった野菜くずや魚の骨などを週末にまとめて入れている。夏場は数日、冬場は2週間程度で消えるという。土の中の微生物が分解するためだ。
これは神奈川県の住民が考案した「キエーロ」という仕組み。臭いは出ず、虫も発生しない。ごみは分解されるので土の増減はなく、維持管理も基本、必要ない。黒土と容器があれば誰でもできる。全国の自治体が普及に取り組んでいる。
市政だよりで紹介、大反響
根本課長は昨春、清掃関係の…