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今年世界遺産登録20周年を迎えた熊野古道。外国人観光客の姿が目立つ=2024年6月14日、和歌山県田辺市中辺路町高原、榊原織和撮影
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 車の「ご当地ナンバー」や、地域の特徴が描かれた「図柄入りナンバー」は、地域の知名度向上や観光振興につながることが期待される。だが、図柄入りナンバーを導入していないのは全国で和歌山県と佐賀県だけだ。和歌山県の事情を探った。

かつては「熊野ナンバー」の動き

 4月中旬、県自動車整備振興会の北垣順一会長らが和歌山県庁を訪れ、岸本周平知事に対し、「図柄入りナンバー」の早期導入を要望した。

 市町村が原付きバイクなどに交付する図柄入りナンバーは以前からあるが、車については地域の風景や観光資源を描いた図柄による魅力発信を目的に、国土交通省が2018年10月から交付を開始した。全国133あるナンバー地域のうち68地域で導入している。

 たとえば、「京都」は天橋立や五重塔などが配され、「滋賀」は琵琶湖が描かれている。47都道府県でナンバーが1種類だけなのは15府県。このうち和歌山と佐賀では図柄入りが導入されていない。

 和歌山ではかつて、県南部や三重県の一部地域を含む「熊野ナンバー」の導入をめざす動きもあった。

 06年10月に大阪府の「堺…

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