不審者対応訓練で、刃物を持った犯人役の男性(左)を、さすまたや椅子を使って取り押さえる教員ら=岐阜市立白山小学校

 東京都立川市の小学校で、不審者が侵入し、学校教職員5人がけがをした事件を受けて、岐阜県警は9日、岐阜市立白山小学校で、緊急の不審者対応訓練をした。

 訓練は、児童の保護者に扮した犯人役の男性警察官2人が、同校正面玄関を訪れ、「うちの息子がいじめられている」と言って、玄関の鍵を開けさせて、校内に侵入するとの想定で行われた。

 不審者役2人に対し、高橋茂洋教頭(52)ら4人が、児童のいる教室に行かないように図工室に誘導するとともに、ピーという笛を吹いて、他の教員らに緊急事態を知らせた。

 不審者役が図工室で暴れ出し、1人がナイフを取り出すと、教員らはさすまたや椅子を使って、一気に不審者役を取り押さえ、駆けつけた警察官に引き渡した。

 同校によると、玄関を常時施錠し、教員全員が緊急事態を知らせる笛を身につけているという。さすまたは、1~3階に計5本を常備し、毎年、不審者対応訓練も実施している。

 高橋教頭は「これまでの訓練では、不審者が1人との想定だった。不審者が2人以上の場合も対応ができるようにしっかりと取り組みたい」と話していた。

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