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札幌市が陸上自衛隊に来年のさっぽろ雪まつりの支援要請をした=2025年8月25日、札幌市南区、原知恵子撮影
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 さっぽろ雪まつりの名物「大雪像」の制作体制を2027年から縮小する方針について、陸上自衛隊第11旅団(札幌市)の足立吉樹・旅団長が25日、報道陣の取材に初めて応じ、「苦渋の決断だった」と述べた。

 同旅団は今年5月、「制作基数を現状の2基から1基にしたい」と市に申し入れていた。

 足立旅団長によると、これまでは訓練や防衛・災害対応など「本来の任務」に支障がでないよう、小部隊でローテーションを工夫するなどしながら雪像制作の体制を維持してきた。

 ただ、ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射など国際情勢の緊迫化や、国内の大規模災害も頻発していることなどを背景に「冬季訓練の重要性が増している」(足立旅団長)。続けて「国内外のあらゆる事態に即応することが求められており、訓練をしっかりやりたい」とも述べ、市民の理解を求めた。

 25日には、26年開催の雪まつりについて、札幌市の秋元克広市長から支援要請を受けた。

 足立旅団長は「まつりは意義のある事業で、隊員としてもやりがいを持っている。来年は2基。自衛隊として恥ずかしくないものを作り、皆さんに喜んでいただきたい」と意気込みを語った。

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