また1軒、「まちの本屋さん」が姿を消す。
京王井の頭線・浜田山駅前にある「サンブックス浜田山」(東京都杉並区浜田山3丁目)が、8月14日に閉店する。人文書や文芸書が充実し、出版社別フェアを開くなど、ひと味違う書店として40年あまり愛されてきた。
「いても立ってもいられなくて」「最後にやっぱり買いたかった」
7月半ばに閉店を知らせる貼り紙をしてから、ひっきりなしに常連客が訪れている。代表の安藤弘さん(70)は「経営不振が閉店の理由。でも、店を思ってくれる人がこんなにいるとはね。頼りにされてたんだ」と話す。
入り口近くにある「フェア棚」には、福岡市の出版社・書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)の本が並ぶ。レジ横には「売れてほしい本と新刊」を並べ、その隣には「歴史から学ぶ棚」がある。約65平方メートル。個性的なたたずまいの店内には、本や雑誌1万9千冊がぎっしりと詰まっている。
出版社別フェアに品切れ本…「飽きない店に」
安藤さんが書店を開いたのは…