展示された作品=2024年10月31日午後2時11分、長野市川中島町、高木文子撮影

 そううつに苦しみ、一時は生死の境をさまよった経験をもつ詩人の個展が、11月5日まで長野市で開かれている。詩人はいま、1児の母として「命」に向き合う。「きょうも生きていてくれてありがとう。あなたは一人じゃないんだよ」。会場を訪れる人に伝えたい。

 長野県須坂市出身の詩筆(うたふで)そら=本名・柳沢亜由子=さん(39)。幼いころから人と関わるのが苦手でいじめられた。福祉関係の仕事をしていた21歳のとき、そううつ病と診断された。夜勤明けでも構わず遠出して遊び回る時期もあれば、1週間近く風呂に入れないほど気持ちが落ち込む時期もあった。

処方薬を大量に飲み、意識が遠のいた

 うつ状態だった24歳のとき…

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