たまごっちの最新機種。7月に発売され、新たなブームになっている=8月21日、東京都千代田区、山口博敬撮影

 世界で爆発的にヒットした携帯型育成ゲーム「たまごっち」の累計出荷数が、発売から29年で1億個を超えた。販売元のバンダイが28日、発表した。これまで約50の国と地域で販売し、計37種類を生み出してきた。かつて夢中になった世代からの人気が再燃し、今年は4回目となるブームが起きている。

 たまごっちは卵形の端末で、小さな画面の中で卵から生まれたキャラクターにエサをあげたり、トイレの世話をしたりして育てるゲームだ。育て方でキャラクターのかたちが変わっていく。

1996年11月に発売された初代のたまごっち=バンダイ提供

 初代たまごっちの発売は1996年11月。10代の若者の間で大ブームとなり、全国の店頭では購入のために長蛇の列ができたほか、品薄状態となる店が相次いだ。翌97年から米国など海外でも販売し、人気を広げていった。

 その後も、赤外線通信でたまごっち同士が交流できる機能が加わった2004年、画面がカラーになった08年に再び人気に火がついた。

 そして今年、新たなブームが来ているという。きっかけは7月に発売した37番目の新商品「Tamagotchi Paradise(たまごっちパラダイス)」で、たまごっち同士をつなげて相手とけんかしたり、家族になって子どもを産んだりできる機能に人気が集まる。

バンダイが7月に発売したたまごっちの最新作「Tamagotchi Paradise」=バンダイ提供

 「パラダイス」ではほかに、初代機から続く三つのボタンに加えてズームダイヤルが追加。キャラクターが育つ様子を宇宙から見下ろしたり、細胞レベルまで拡大して確認できたりする機能も楽しめるという。

 かつて親しんだとみられる親世代による購入が押し上げて、今年8月に累計出荷数が世界で1億個を超えた。

 親世代の購入が増えている背…

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