「負けヒロインが多すぎる!」は「このライトノベルがすごい!2025」の総合第1位となった。大型ビジョンに期間限定の画像が映し出された瞬間、一斉に写真撮影が始まった=2024年12月1日、愛知県豊橋市花田町、戸村登撮影

 ライトノベルシリーズで、テレビアニメにもなった「負けヒロインが多すぎる!(マケイン)」の舞台、愛知県豊橋市に大勢のファンが「聖地巡礼」に訪れている。豊橋は映画やテレビのロケ誘致に熱心で「ロケのまち」をうたっているが、豊橋が豊橋としてメインで登場することは、これまでほぼなかった。作品に登場する飲食店や行楽施設は、その経済効果に驚いている。

 マケインは、豊橋出身の雨森たきびさんが描く豊橋の高校生たちの青春ラブコメディーだ。

 昨年12月、豊橋駅の東西自由連絡通路。スマホのカメラを手に、大型ビジョン前でたたずむ一群があった。マケインが「このライトノベルがすごい!2025」(宝島社)の総合第1位に選ばれた記念に市などが期間限定で流している画像が映し出された瞬間、一斉に写真撮影が始まった。

 この通路は、2023年に話題となったTBS系ドラマ「VIVANT」のロケ地でもある。ボランティアの市民約300人がエキストラとして駆けつけ、首都圏の駅の雑踏をつくりだした。

アニメ「ロケハン映像そのもの」

 テレビや映画など、300本を超える作品のロケ誘致をしてきた「とよはしフィルムコミッション(FC)」によると、豊橋が豊橋としてロケ地となったのは、テレビドラマ「陸王」のマラソン大会のシーンぐらいで、作品のメインの舞台となることは、これまでほぼなかったという。

 とよはしFCは22年12月…

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