自民党は19日、参院選で大敗した石破茂首相(党総裁)の引責辞任につながる総裁選の前倒し実施に向けた検討を始めた。続投の意欲を強める首相と、退陣要求を突きつける反石破派。やまない党内抗争を前に、行方のカギを握る国会議員らの判断に注目が集まる。
同日午前、党本部。党総裁選の前倒し実施に向けた議論を始めようと、総裁選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)が開かれた。非公開で約1時間45分間行われた。
出席者によると最大の焦点は、決定権を有する各国会議員、地方組織の代表者にどう意思確認を行うかだった。党則は、過半数の要求で総裁選を前倒しできると定めるが、手続きの詳細な規定はなく、制度設計が課題となっていた。
「投票か書面か」「記名か無記名か」。自身の判断が表面化するかどうかは国会議員の投票行動を左右しかねない。選管のメンバーは出身の地域や派閥を参考にバランスを考慮して選出したとされるが、無記名の求めが目立ったという。だが、逢沢氏が「首相の地位にかかわる重い話。名前も分からなくていいのか」と異論を展開。終了後、逢沢氏は署名押印を要するイメージと明かした。
記名式の可能性が高まったこ…