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ギョウジャニンニクと有毒植物のイヌサフランを混生中の鉢。姿が似ていて見分けがつきにくい=札幌市北区の北海道立衛生研究所薬用植物園
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 春の山菜シーズンがやってきた。北海道では例年、誤食による食中毒や遭難が発生しており、関係機関が注意を呼びかけている。

 特に注意が必要なのは「ギョウジャニンニク」と有毒植物の「イヌサフラン」だ。姿が似ており、2020年から4年連続で誤食による食中毒が発生。死亡者も出た。

 北海道立衛生研究所の高橋正幸さんによると、それぞれを庭で育てるうち、気づかないうちに混生している可能性もある。ギョウジャニンニクは強烈なニンニク臭があるが、イヌサフランにはない。

 ニラ―スイセンとヨモギ―トリカブトも姿が似ていて誤食が起きやすい。高橋さんは「判断のつかない山菜は採らない。料理する前にも確かめる。みだりに人に譲らないことが重要」と注意を促す。

 研究所の薬用植物園(札幌市北区)では「春の山菜展」(27日まで)を開催中。山菜と有毒植物の見分け方を来場者に啓発する。

 山菜採りによく行くという女性(42)は「すごく勉強になった。安全第一で楽しみたい」と話した。

 山に向かう場合は「遭難」や「ヒグマ対策」も重要だ。

 北海道警によると、例年、4月ごろから山菜採り中の遭難が多くなる。多くは高齢者で、山菜採りに夢中になって方向がわからなくなる、急な斜面に生えている山菜を採ろうとして滑落してしまうという。

 山菜が生えている場所はヒグマの生息地であることが多い。市町村のホームページなどで出没情報を調べて欲しいという。

 道警は、行き先と帰宅時間を家族・知人に伝え、慣れた場所でも「遭難するかもしれない」との認識を持つことや、単独行動を避け、クマ鈴やラジオで人の存在を知らせる。フンや足跡を見つけたら引き返すことの徹底を呼びかけている。(原知恵子)

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