トランプ前米大統領が、不倫の口止め料をめぐる事件で5月末に有罪評決を受けてから、まもなく1カ月が経つ。11月の大統領選に向け、支持率が下がるかどうかが注目されたが、世論調査の数字に大きな変化はみられない。なぜなのか。このまま大統領選まで、痛手を受けないまま支持を保つことができるのか。
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有罪評決後、トランプ支持はわずかに低下
この1カ月、米メディアはトランプ氏の裁判の影響に着目した世論調査を相次いで報じた。共和党のトランプ氏が民主党のバイデン大統領と争う大統領選に向け、支持傾向に大きな変化はない。調査によって多少の差はあるが「トランプ氏がわずかに優勢か、互角」という情勢が続いている。

マーケット大のチャールズ・フランクリン教授は「評決後、これまで平均2%ポイントほどだったトランプ氏のリードが、1ポイントを少し上回る程度になったが、まだリードを保っている」という。「トランプ氏の性格や行動は織り込み済みで、今回の裁判ではそれを変える大きな情報は出てこなかったということだろう」
重罪なのにトランプ氏を支持する心理とは
評決が出る前までは、「重罪…