【動画】福岡市の「海の中道大橋」で19年前にあった飲酒運転事故で3人の子どもを亡くした後、4人を授かった大上かおりさんに「生かされた意味」を聞いた=日吉健吾撮影
子ども3人を一夜にして失った。4歳、3歳、1歳だった。
それから、時が凍り付いたような、「無」の日々が始まった。
飲酒運転の車による追突事故。福岡市の「海の中道大橋」から車ごと海に投げ出された。
助かったのは自身と夫だけ。なぜ、生かされたのか――。
罪悪感を抱きつつ、悩み、迷い、考えた。19年がたった。
そしていま。3人の母親だった大上かおりさん(48)のもとには、その後に生まれた4人の子どもがいる。17歳、15歳、13歳、8歳になった。
自身の経験、命をつないだ意味、飲酒運転の悲しさ、恐ろしさを未来を担う世代に伝えたい。今年初めて講演することを決めた。
あの夏のことは、思い出すと息苦しくなる。
2006年8月25日。夜の海に車が落下した直後、割れたフロントガラスから外にはい出した。
「子どもたちを助けなきゃ」…