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谷川さんの詩について語る作曲家の相澤直人さん=2024年11月20日午後3時46分、東京都三鷹市上連雀6丁目、武田遼撮影
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 今月13日に92歳で亡くなった詩人の谷川俊太郎さんの作品は、多くの合唱曲にも用いられています。谷川さんの詩は、なぜ作曲家たちを魅了するのか。谷川さんの詩を含め、200曲以上の合唱曲を作ってきた作曲家の相澤直人さん(46)に聞きました。

朝6時、谷川さんからの電話

 ――初めて谷川さんの詩に作曲したのは。

 2011年です。ある音楽イベントで、招待した谷川さんにプログラムの前書きをお願いしました。すると、届いた文章の最後に、「歌われて」という題で、書き下ろしの詩が添えられていたのです。

 「歌われて重い言葉も ふんわりと空に浮かぶ 歌われて今日の心は 昨日をほどいて 明日へとむすぶ」。こう始まる詩を読んだ瞬間、曲を書きたい、と強く思いました。そして、すぐに谷川さんに手紙を書きました。

 数日後、朝6時ごろ電話があ…

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