3台で訓練する黒豹と銀虎=2025年6月19日午後5時18分、和歌山市西、寺沢尚晃撮影

 ふざけた走りは許さない。その名は「黒豹(くろひょう)」。悪質走行が増える夏、相棒の「銀虎(ぎんとら)」とともに、和歌山の暴走に目を光らせる――。

 和歌山市にある和歌山県警察本部交通センターの運転免許試験場。黒い塗装のホンダCB1300PとVFR800P、銀色のホンダCB400がコース内を疾走する。夕暮れからが、黒豹と銀虎の訓練時間だ。「危険が伴う夜間の訓練も欠かさない」と担当者は話す。

 黒豹。銀虎。ともに県警オートバイの愛称だ。県警交通指導課暴走族対策係所属。今でこそ組織だった暴走族はなくなったが、SNSなどで連絡を取り合って走る車両や、元暴走族が中年になって集団走行を復活させる「旧車會(きゅうしゃかい)」など、悪質な走行や違法改造はなくならない。

 取り締まりは、覆面パトカー…

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