千葉県警本部

 7月の参院選で他人になりすまして投票するようそそのかしたとして、千葉県警は19日、県内の男性会社員(56)を公職選挙法違反(詐偽投票)と同教唆の疑い、女子大学生(20)を同法違反の疑いで書類送検した。2人とも容疑を認めているという。

 捜査2課によると、会社員は7月20日に娘や娘の友人らと富里市内の投票所に行き、午後1時ごろに1人だけ別の投票所が割り当てられていた大学生に自分の妻名義の投票所入場整理券を手渡し、「同じ女性だからたぶん大丈夫」などと言い、投票をそそのかした疑いがある。

 大学生がこの整理券で投票用紙の交付を受け、選挙区の投票を済ませて比例代表の投票をしようとしたところ、投票所の係員が整理券に書かれた年齢から疑問に思って発覚した。

 県警の調べに会社員は「(1人だけが)投票できないのがかわいそうだった」と供述し、大学生は「皆と一緒に投票したかったのでやってしまいました」と話しているという。県警は刑事処分の判断を検察に委ねる「相当処分」の意見を付けた。

 県警は19日、本部と県内39署に設置した参院選の選挙違反取締本部を解散した。捜査2課によると、検挙件数が3件、警告件数は82件(公示前18件、公示後64件)で、内訳は文書掲示違反71件、文書頒布違反11件だった。

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