第三セクター「のと鉄道」(石川県穴水町)は、3月15日のダイヤ改定の内容を発表した。現行の上下17往復を維持するほか、能登半島地震の風化を防ごうと、昨年9月から不定期運行の「語り部列車」について、団体客だけでなく、個人客も乗れるようにする。
語り部列車は、能登半島地震で被災した3人の女性従業員が、被害の状況や当時の体験を車内で語るもの。穴水―七尾間で、線路沿いののり面が崩壊した場所や、「ボラ待ちやぐら」など観光スポットに近い3カ所で停車し、観光客らにパネルを使って説明してきた。
個人乗車が可能なのは、4月6日~5月11日の土日祝日と、7月19日~8月31日の土日祝日。1日あたり3往復する予定で、通常の普通列車に語り部列車用の車両1~2両を連結して対応する。
「個人客の需要も見込める」
同社の担当者は「団体客だけでなく、個人客の需要も見込めると判断した。復旧、復興に向けて被災者の経験を語り継いでいきたい」と話す。
語り部列車などの問い合わせは、のと鉄道(0768・52・4422)。