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全日本おかあさんコーラス全国大会に向けて練習する「Tajimi Chamber Choir」=岐阜県多治見市

 アマチュア女声合唱の祭典「第47回全日本おかあさんコーラス全国大会」(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催、キユーピー協賛)が24、25日に札幌市中央区の札幌コンサートホール Kitaraで開かれる。岐阜県内からは多治見市を拠点に活動する「Tajimi Chamber Choir」(TCC)が初めて中部支部代表として出場する。

 2014年の「たじみ音楽祭」でバッハのカンタータを歌った時のメンバーで混声合唱団をつくり、単独でのクリスマスコンサートや合唱連盟の行事を中心に活動してきた。

 おかあさんコーラスには19年から計4回出場し、全国大会出場は今回が初めてだ。

 TCC音楽監督で、指揮者の鈴木貞夫さん(63)がこだわるのは「はやりにのらない良い選曲をし、良い音楽を届けること」。

 今回も、大人から子どもまで歌い継がれる数多くの合唱曲を手がけた作曲家三善晃(みよしあきら)さんのキツネが登場する3曲「狐(きつね)3題」を一曲ごとに多彩な変化をつけながら、表現する。特に3曲目には難曲「童声合唱、語り(バス)、ピアノのための『狐のうた』」を選んだ。全国大会出場のために勝負をかけた選曲だったといい、2月から四苦八苦しながら練習を繰り返し、県の合唱祭や中部支部大会の本番に挑んだ。

 メンバーの中心は40~50代。今大会から男性が出場できることになり、同団からは2人が参加する。そのうちの一人、会社員小林太朗さん(29)は「合唱人口が減ってきている中で性別関係なく出場できるのはありがたいことで、良い試みだと思う」と話す。

 25日に迎える全国大会。鈴木さんは「かわいいキツネ、妖艶(ようえん)なキツネ、不思議なキツネの表情を見せたい」。小林さんは「おかあさんコーラスの踊りや衣装といった良い部分を取り入れつつ、難曲を披露する異色の団のよさを出したい」と意気込んでいる。(小原智恵)

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