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「どんな小さなことでも良いので情報提供を」。ビラを手渡し、通行人にお願いする大分県警の捜査員=2025年6月29日午前10時20分、JR札幌駅前
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 大分県別府市で2022年6月に発生したひき逃げ死傷事件で、逃亡中の八田與一(はったよいち)容疑者(28)の情報を求め、事件から3年になる6月29日、大分県警と北海道警の捜査員が、札幌市内でビラを配った。八田容疑者は警察庁から、特に凶悪な犯罪や広域犯罪の容疑者が指定される重要指名手配されており、東京、大阪、愛知、福岡、沖縄でも同様の活動があった。

 事件では、バイクで信号待ちをしていた大学生2人に、八田容疑者が運転していたとみられる軽乗用車が猛スピードで追突。当時19歳だった男子大学生が死亡、もう一人も負傷した。軽乗用車は、現場の県道の指定速度(時速40キロ)を大幅に超えるスピードで突っ込んだとみられ、その悪質性から警察庁は、道路交通法違反(ひき逃げ)容疑では初めて重要指名手配した。

 ひき逃げ容疑の時効は7年。遺族や関係者は、「逃げ得は絶対に許さない」と署名を集め、大分県警に時効のない殺人容疑等での立件を要請。当初から殺人も視野に捜査を続けていた県警は、走行実験や検証、解析を繰り返して証拠を集め、殺意などを立証できるとして、今年6月、殺人と殺人未遂容疑でも逮捕状を取った。

 この日は、JR札幌駅前や大通公園、すすきので情報提供を呼びかけた。大分県警捜査1課の姫嶋竜也警部補は「被害者やご遺族の無念を晴らすためにも絶対検挙したい。どんなに小さな情報でも構わないのでお寄せください」と呼びかけた。

 情報提供は別府警察署捜査本部(0977・21・2131)へ。

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