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帽子を投げて喜び合う卒業生たち=2025年3月22日午後2時50分、新潟県三条市、山崎靖撮影

 2021年に開学した新潟県の三条市立大学(同市)の初めての卒業式が22日、同大の体育館で行われた。ものづくりの街で技術や知識を学んだ1期生が、新たな道への一歩を踏み出した。

 同大は、工学の専門知識や経営を学べる4年制大学。燕三条地域の企業での実習などを通じ、新たな価値を創造できる人材の育成を目指している。同大によると、卒業生70人のうち就職を希望していた59人は全員が内定し、26人が県内、うち8人が三条市内の企業に就く。職種は52%がメーカー、20%がICT関連だという。

 卒業生代表で山形県酒田市出身の大井遥介さん(22)は、新潟市内のソフトウエア開発会社に就職する。「社会に出るための貴重な経験をさせてくれた実習先企業、温かく受け入れてくれた地域のみなさまに感謝し、イノベーションで社会に貢献できるよう成長したい」と謝辞を述べた。新潟市の企業に就職する同市出身の佐藤美帆さん(22)は「1期生なので何もない状態からのスタートでしたが、サークルを立ち上げるなど色んなことに挑戦できました」と振り返った。

 バングラデシュ出身のアハメド・シャハリアル学長は式辞で「未来は予測不能な時代に突入している。平坦(へいたん)な道ではないかも知れないが、考える力、創造する力、挑戦する力があれば切り開いていける」と卒業生を励ました。

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