JR西日本が山陰線で運行する観光列車「あめつち」の木次(きすき)線乗り入れが7日始まり、一番列車の歓迎行事が同日、島根県雲南市の木次駅と同県奥出雲町の出雲横田駅であった。あめつちは鳥取―出雲市(同県出雲市)間で週末を中心に運行されているが、木次線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」が昨年11月に運行を終えたため、宍道(松江市)―出雲横田間に年40日ほど、日・月曜などに乗り入れる。
この日、米子駅(鳥取県米子市)を発車した下りの一番列車は、宍道駅を午前9時半に出て木次線に入線。定員59人の車両は満席で、同10時8分に木次駅に到着。10分間の停車中、乗客らはホームに降り、出雲神楽の保存会や小旗を振る地元の人たち約150人の出迎えを受けた。雲南吹奏楽団も「あめつちのテーマ」などを演奏して歓迎。ともに雲南市内の主婦、景山良子さんと藤原明美さんは「ガイドとして乗車デビューした知り合いの励ましに」と手作りのボードを掲げていた。
出雲横田駅では、そばやどら焼きなどの飲食ブースが駅前ロータリーに並び、ステージイベントなどで盛り上げた。
8日にはJR西と日本航空、日本旅行が連携した「あめつち」での特別ツアー「奥出雲のお酒とそばを味わう旅」も催された。(中川史)