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写真・図版
満開のサクラの横を通過する列車。宮津市で1967年に撮影された=2025年3月22日午前10時30分、京都府与謝野町加悦、滝川直広撮影

 京都丹後鉄道の与謝野駅(京都府与謝野町)が今年7月に開業100年を迎えるのを記念し、町観光協会(旧加悦町役場庁舎)で写真展「国鉄・北近畿タンゴ鉄道・京都丹後鉄道 宮津線1966年からの記録―郷愁の国鉄蒸気機関車時代―」が開かれている。写真家の神谷潔さん(75)=京都市=が撮影した約70点の写真と、神谷さんが保存する資料が展示されている。

 宮津線は24年に舞鶴(今の西舞鶴)―宮津間が開通。32年に舞鶴―豊岡間が全通した。90年、運行がJRから北近畿タンゴ鉄道に変わり、2015年からは京都丹後鉄道となった。

 神谷さんは1966年、祖父に連れられて蒸気機関車(SL)を見に当時の丹後山田駅(今の与謝野駅)に降り立ったのをきっかけに、翌年から宮津線を走るSLの撮影を始めた。SLが徐々に消えだした頃で、鉄道模型づくりが趣味だった神谷さんは「今撮影して残しておかないと」という気持ちで「撮り鉄」の道に入っていった。

 会場には、C57やC58、D51が貨車や客車を牽引(けんいん)する姿や、転車台を人力で動かしてSLを方向転換する様子などをとらえた写真が並ぶ。SLの写真はモノクロだが、北近畿タンゴ鉄道や丹鉄の写真はカラー。時の流れを感じさせる。

 SLが牽引した臨時列車「臨時チューリップ号」や「はしだてビーチ号」のチラシもある。冷房車両が少なかった頃で、「はしだてビーチ号」は全車両が冷房車両というのがアピールポイントだったという

 神谷さんは「宮津線は有名な由良川鉄橋以外にも、山、海、川があり変化に富んだ魅力ある路線。鉄道で訪れる人が増えることを願い、少しでも応援できればと展示を企画した」と話している。

 30日まで。無料。問い合わせは与謝野町観光協会(0772・43・0155)。

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