れすとらん 源ちゃん（大阪）
家族で百貨店にある洋食店に出掛けた遠い記憶。今となっては、何を食べたか覚えていないけれど、その日だけはきちんと洋服を着せられ、シュッとした気分に――。
「すでに父が洋食店を営んでいましたし、洋食自体が珍しいわけではなかったですけど、特別感があって、ドキドキしたのを覚えています」と振り返る3代目の子田（こだ）貴之さん。ゆえ、「よい思い出を作ってほしい」という気持ちは自身の店に強く表れる。時に厨房（ちゅうぼう）を越し、フロアをコック服でサーブする子田さんの姿は珍しくない。
創業は1936年。店を継い…
