京都市内の小学校で10日、入学式があった。京都市左京区の市立錦林小学校では、真新しいランドセルを背負った1年生57人が保護者と一緒に入学式に出席した。
近藤清美校長は「みなさんの入学をみんなで待っていましたよ。錦林小学校は心の温かい仲間がいっぱいです。一緒に仲良く楽しく過ごしましょう」と語りかけた。
新入生の森樹さん(6)は「お友達がたくさんできそう。算数をがんばりたい」、吉田陽葵さん(6)は「今日は緊張したけど、お勉強が楽しみ」と話した。
府教育委員会や市教委によると、今春、府内の公立校に通う小学1年生は約1万6470人、中学1年生は約1万7360人いる。
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京都市内の一部の小学校の新入生には、ヒノキで作ったバラのコサージュが贈られた。
障がい者の就労移行支援事業所などを運営するNPO法人「クリエイター育成協会」が、コロナ禍だった2021年から始めた取り組み。当初は、戸惑いや不安の中で入学式を迎える1年生に対し、祝福の気持ちをカタチにしたいと、障がいをもつ通所者と職員が作り始めたのがきっかけで、今年で5年目になる。
手作りのため量産はできないが、今年は、市内50の小学校の約2700人分を制作し贈った。
これまでは、リボンでバラの形のコサージュを作っていたが、今年度は京都産を中心としたヒノキのカンナ材を利用した。カンナ材は、木材の表面をカンナがけする際に出てくるうすく削られたもの。水に浸して、加工しやすくし、リボン状に切りそろえて、一つ一つ手作業でバラの形に仕上げたという。
担当者は「1年生の晴れ舞台を一緒に祝いたいと、心をこめてみんなで作りました。地域の良さにも気づいてもらえれば」と話した。