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 各国の性別による格差をまとめた「ジェンダーギャップ報告書」が12日に公表され、アイスランドが今年も「最も平等に近い」と認められた。2009年から、これで15回連続トップとなった。

 報告書では完全なジェンダー平等が実現している状態を100%とし、アイスランドの総合評価は93.5%で過去最高だった。唯一の90%台で、2位のフィンランド(87.5%)にも大きな差をつけた。北海道よりやや大きい北欧の小国(人口約38万人)が独走する理由は何か。

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「政治」で引き離す 8月には2人目の女性大統領が就任へ

 他国を引き離す理由となったのが、政治分野で「最も平等に近い」とされたことだ。国会議員は63人中30人、閣僚は12人中6人を女性が占めている。報告書には反映されていないが、今月1日の大統領選では得票率1~3位を女性が独占し、8月から同国史上2人目の女性大統領が国を率いる。

レイキャビクで2024年6月2日、支持者にあいさつするためにステージに上がるハトラ・トーマスドッティル次期アイスランド大統領=AFP時事

 アイスランドでは、選挙時の候補者名簿で男女の割合を一定以上にする「クオータ制」について定めた法制度はない。一部の政党が「男女ともに4割以上」と独自に規定しているだけだ。

 アイスランドの「ジェンダー…

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