伊東良孝沖縄・北方担当相は25日の記者会見で、英国に保管されているアイヌ民族の遺骨3体が日本側に返還されると発表した。5月にアイヌ文化発信拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(北海道白老町)へ移される。
内閣官房アイヌ総合政策室によると、遺骨は英国のエディンバラ大で保管されていた。大学の記録では、それぞれえりも町、浦河町、釧路地域に由来する男女の頭骨で、1913年に英国人医師が大学に寄贈したという。政府が昨年4月に返還請求をしていた。伊東氏は「返還の実現に尽力いただいたエディンバラ大に感謝申し上げたい」と述べた。
北海道アイヌ協会と日本政府が30日に英国で遺骨を受け取り、5月3日に帰国する予定。海外からのアイヌ民族の遺骨の返還は、ドイツとオーストラリアに続き、今回が3回目で計8体となる。