Smiley face
写真・図版
男子大学生が決済アプリ「ペイディ」を導入するよう誘われた、2024年1月のLINEメッセージ。送信してきた友達は後日、登録方法を解説する動画を紹介してきたり、アカウントを貸す先となる「先輩」について説明してきたりした=本人提供

 福岡市に住む4年生の男子大学生は毎月、アルバイト代から5827円が引き去られている。最新型iPhoneの代金20万9800円の分割払いだ。

 だが、学生はiPhoneを手にしたことはおろか、見たこともない。いま、どこの誰が持っているのかも不明という。

 「おいしい話にはやっぱり裏があるんだなと思いました」

 「報酬1万円」という誘い文句につられて2024年1月、スマートフォンを使った後払いのインターネット決済サービス「ペイディ」のアカウントを他人に貸した。

 ペイディはメールアドレスと電話番号で登録でき、通販サイトなどでの支払いに使える。銀行口座やクレジットカードなしで登録でき、分割回数を決められコンビニなどで後払いできる。

 アカウントを貸すよう声をかけてきたのは大学2年生のころからの男友達だった。実際に貸す先はその友達の「先輩」で、ペイディで買ったスマホを売却し、差額分でもうけるビジネスをしている、と説明された。

 「怪しい」とは思った。だが…

共有