内戦下のシリアについて、在英の反体制派NGO「シリア人権監視団」(SOHR)は6日から7日にかけ、アサド政権が南部ダラアや東部デリゾールの支配を失ったと報告した。蜂起した武装勢力が首都ダマスカスまで肉薄したとも伝えている。政権側の主要都市が相次いで陥落し、政権は急激に苦境に追い込まれている。
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SOHRによると、南部で地元の武装勢力が蜂起し、ダラアを制圧した。検問所や兵舎なども占拠し、政権側は撤退を余儀なくされたという。ダラアはシリア内戦のきっかけとなった2011年の抗議デモが最初に始まった地で、象徴的意味を持つ。イスラム教ドルーズ派が多く住む南部スウェイダでも武装勢力が複数の検問所を占拠し、政権当局者の間で退避する動きが出ているという。
これらの武装勢力が南部から…