アジア・アジアパラ競技大会の一般ボランティア募集をめぐり、名古屋市議会副議長の上園晋介氏(49)=西区、3期=が個人情報を無断で利用して応募した問題で、大会組織委員会会長の大村秀章知事は26日、報道陣の取材に応じ、「極めて遺憾で、あってはならないこと。ボランティアは大会を支えて盛り上げようという本人の意思が大前提。勝手に個人情報を登録したのは、大きな問題だ」と批判した。
上園氏は2023年の市議選では国民民主党から立候補し、市議会会派は名古屋民主に所属する。20日の臨時議会で副議長に選出された。上園氏は25日に記者会見し、名刺交換した26人の氏名などの個人情報を無断で利用し、一般ボランティアに応募したと明らかにした。
名古屋市長も「想定外」
26日の定例会見で、広沢一郎・名古屋市長は「想定外だった。市議という公職にある方で、全幅の信頼を寄せていた」と述べた。
一般ボランティアは、観客の誘導などを担当。組織委が昨年10月から募集を始めた。応募方法は希望者が募集サイトにメールアドレスを記入。送られてくる登録用URLにアクセスして、氏名や住所、電話番号などの個人情報や本人確認の資料や顔写真などを提出する仕組みだった。
しかし応募が低調で、組織委は締め切りを今年1月から4月まで延長。市議らは「みんなで協力するため、ノルマというイメージではなく目安として」、1人当たり30人の応募を取りまとめようと各会派で話すなどしたという。
「身に覚えがない」12人から問い合わせ
こうした動きを受け、市など…