北京市第2中級人民法院=2025年7月16日午前、畑宗太郎撮影

 スパイ行為の疑いで中国当局に拘束され、拘禁刑3年6カ月の判決を言い渡されたアステラス製薬社員の60代男性が上訴しない意向を示していることが19日、分かった。日中関係筋が明らかにした。

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 北京市第2中級人民法院(地裁に相当)が16日に言い渡した判決を傍聴した金杉憲治駐中国大使の閉廷後の説明によると、男性は「スパイ活動を行った」と認定されたという。日本大使館によると、男性は同日午後、上訴するかは「弁護士と相談する」と話したという。

 中国のスパイ罪の法定刑は3年~無期の拘禁刑とされる。判決の刑期は、日本外務省幹部は「前例と比べて相当短い」とみていた。上訴期限は28日とされるが、上訴しない場合は判決が確定することになる。

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