アステラス製薬の男性社員が中国当局にスパイ容疑で拘束されて20日で2年となった。起訴内容は不明のままで釈放のめども立たない。他国の外国人なども摘発されており、「国家安全」を重視する習近平(シーチンピン)指導部の方針に、外資系企業の関係者らの不安が募っている。
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男性は2023年3月、駐在を終えて帰国する直前に北京で突如拘束され、当局の施設での「居住監視」などを経て昨年8月に起訴された。日中外交筋によると、大使館員が男性を訪ねる領事面会は月1回のペースで実施しており、2月24日の面会でも健康状態に特に大きな問題はなかったという。
初公判は昨年11月に北京市第二中級人民法院(地裁に相当)で開かれたが、非公開だった。深圳日本人学校の男児が刺殺された事件などでは日本政府関係者の傍聴が認められており、「国家安全」にからむスパイ容疑事件の司法プロセスは不透明さが際立つ。
「中国は法治国家」
中国側は「中国は法治国家で…