人々のアテンション(関心、注目、注意)を奪い合うことで成り立っているとされる「アテンション・エコノミー」。大阪産業大学経済学部教授でメディア文化研究者の水嶋一憲さんは、「資本主義の歴史はまさにアテンションをコントロールする歴史だった」としつつ、そのあり方に警鐘を鳴らしている。どういうことか、話を聞いた。
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資本主義の歴史は、アテンションをコントロールする歴史でもあったといえます。工場で大量生産された商品を販売するため、新聞、ラジオ、テレビなどのメディアを通じた広告戦略が発展し、消費者の関心や注意を制御しようとする動きが広がりました。
デジタル技術の革新が進むと…