甲子園に出場している早稲田実の宿舎に13日、卒業生で朝日放送元アナウンサーの清水次郎さん(52)の姿があった。教師になった清水さんは今、兵庫県立西宮甲山高校で野球部の監督をしている。この日、全国優勝も経験した早実の和泉実監督から、薫陶を受けた。
清水さんは、「大ちゃんフィーバー」を巻き起こした荒木大輔さんに憧れ、早実に。当時の和田明監督のもと、野球部で甲子園を目指した。ただ、3年間、レギュラーになれなかった。「やりきれたかと言われると、そうではなかった」
早大に進み、卒業後は、野球の実況がしたくて大阪の朝日放送に入社した。早実が初の全国優勝を果たした2006年、実況席に座った。私情を挟まず、アナウンサーの仕事に徹したが、早実の校歌が鳴り響いた瞬間だけは涙が出たという。
実況で、高校野球やプロ野球でおなじみの存在となる一方で、教師という職業への憧れが膨らんだ。働きながら6年かけて教職課程を履修し、17年、兵庫県立高校の教師に。22年10月に、西宮甲山で野球部の監督になった。
この夏、西宮甲山は兵庫大会…