フランス南東部カンヌで2025年5月24日、閉幕式典で舞台に上がるカンヌ国際映画祭の受賞者たち=ロイター

 カンヌ国際映画祭が開かれていたフランス南東部で24~25日、計3カ所の電力施設で放火などが相次ぎ、大規模な停電が発生した。25日には「アナーキスト(無政府主義者)」を自称する集団が映画祭の妨害工作と主張する犯行声明を発表。仏メディアは、検察が主張の真偽を含めて捜査を始めたと報じた。

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 警察当局によると、24日未明から午前にかけて仏南東部アルプマリティーム県などで変電所の放火と鉄塔の破壊が発生。同県カンヌなどの自治体にある約16万世帯の電力が遮断された。AFP通信によると、映画祭の一部の会場では映画の上映が中断した。25日未明には同県ニースで変圧器が放火され、約4万5千世帯で停電が起きた。

 このうちカンヌで停電を起こした破壊行為をめぐっては、「匿名のアナーキスト」を名乗るグループが25日、自らの犯行だとする声明をウェブサイトで発表した。破壊工作について「映画祭の妨害」に加えて、空港や産業、テクノロジー関連の施設の「電力を奪うことが目的だった」と訴えた。

 さらに、このグループは映画…

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