アマチュア選手の事故について説明する日本ボクシング連盟の仲間達也会長(左)

 アマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟は22日、東京都内で会見を開き、今月8日にアマチュア登録の39歳男性が都内のボクシングジムでの練習後に意識不明となり、急性硬膜下血腫と診断されて開頭手術を受けていたことを明らかにした。現在も意識は戻っていないという。

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 この選手は10年以上試合に出場していなかったが、競技復帰を目指して練習を再開していたという。この日は3分3ラウンドのスパーリングを終えた後だった。日本ボクシング連盟の仲間達也会長は、「回復を祈っている」と話した。

 日本連盟によると、この選手は2008年の練習後に頭痛が発症し、硬膜下血腫と診断されたという。軽度の症状で手術は行わずに日常生活を送り、14年に一度、競技復帰していた。

 プロボクシングでは、今月2日に東京・後楽園ホールであった興行に出場した神足(こうたり)茂利、浦川大将(ひろまさ)の2選手が、急性硬膜下血腫で死去した。

 プロボクシングの試合では、過去2年で4人が開頭手術を受け、このうち3選手が死亡している。

 プロの試合を管理する日本ボクシングコミッション(JBC)とアマ側の日本連盟は22日に、合同医事委員会を開き、頻発する重大事故の対策について話し合う。

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