アルゼンチンのミレイ大統領=2025年1月27日、ブエノスアイレス、ロイター

 南米アルゼンチン政府は5日、世界保健機関(WHO)から脱退すると表明した。WHOが新型コロナウイルス対策で「失敗したため」だとしている。また同日、未成年者に対する性別適合手術などを禁止するとした。ミレイ大統領はトランプ米大統領を崇拝していることで知られるが、トランプ政権に追随する姿勢が目立っている。

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 アルゼンチン政府は5日の声明で、WHOが新型コロナ時に「科学的な裏付けもなく隔離を推進した」と主張。ロックダウン(都市封鎖)が史上最大の「経済的大惨事」を引き起こしたうえ、「人道に対する犯罪だった」とした。ミレイ氏は自身のX(旧ツイッター)に「史上最大の社会統制実験を執行した機関である極悪非道な組織を去ると決意した」と投稿した。

 AFP通信によると、アルゼンチンは新型コロナによって約13万人が死亡。当時のフェルナンデス政権は5カ月にわたるロックダウンを行ったが、元々脆弱(ぜいじゃく)な経済に致命的な打撃を与えたとみられている。アルゼンチンは2022年~23年、WHO総予算の0.11%にあたる約875万ドル(約13億円)を拠出した。

 ミレイ政権はまた、未成年者…

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