アルバニアのラマ首相は11日、公共入札を担当する閣僚にAI(人工知能)を任命すると発表した。ロイターなどが報じた。政府が民間企業と契約する全ての公共入札の管理と決定を担うといい、米メディアは「世界初のAI閣僚」だとしている。
AI閣僚の名前は「ディエラ(Diella)」。アルバニア語で「太陽」の意味だ。アルバニアの伝統的な衣装をまとった女性のキャラクターで、報道によると、今年1月から政府ホームページのバーチャルアシスタントとして国民のウェブ手続きを手伝ってきたという。
ディエラについてラマ首相は「内閣初の、実体のないAIでつくられた閣僚だ」と紹介し、彼女によって「公共入札で100%汚職のない国にする」と話した。
ロイターによると、アルバニアは長年にわたり汚職やスキャンダルの温床となってきたとされる。ラマ首相は2030年までにEU加盟をめざしており、このようなイメージは目標達成の障害になっているとみられる。