【兵庫】いい文章を書くには「常套句(じょうとうく)をなくす」「チョコでくるむ」――。朝日新聞社の編集委員による文章講座(同社主催)が23日に神戸市中央区の神戸国際会館で開かれた。
講師は、コラム「多事奏論」や「アロハで猟師してみました」を担当する近藤康太郎編集委員が務めた。トレードマークのテンガロンハットにサングラス、アロハシャツにジーンズというスタイルで講演した。
事前に応募者から寄せられた作文から五つを紹介し、文章を書くときのコツを列挙していった。
会場に集まった約200人に「擬音語や擬態語は常套句。世界の切り取り方を他人の頭に頼るのではなく、自分の感性を総動員させて言葉にする」とアドバイスした。また「チョコでくるむ」との表現を使い「真面目なことを言いたいときほど読み手を笑わせる。言いたいことを甘いチョコでくるんで食べさせて」と話した。
会場は、笑い声に包まれつつも、真剣にノートを取る姿が目立った。参加者の一人は「近藤さんは、文章から伝わるそのままの人柄だった。チョコでつつんで主義主張を相手に聞いてもらうアプローチは自分の書き方に生かしたい」と話した。