13日に死去したリチャード・アーミテージ元米国務副長官は、日本の外交・安全保障政策に陰に陽に影響を与えてきた米国の知日派の重鎮だった。トランプ大統領らの要求で日米関係が揺らぐ中、日本政府の関係者からは「一つの時代が終わった」との感慨が漏れる。

  • 米知日派の筆頭格、アーミテージ元米国務副長官が死去 79歳

 石破茂首相は15日、「対日政策に深い知見を持ち、日米同盟の強化に尽力された。改めて敬意を表する」と弔辞を出した。

 超党派の米知日派による対日政策文書「アーミテージ・ナイ・リポート」をジョセフ・ナイ元国防次官補らと最初にまとめたのが2000年。集団的自衛権の制約を解くよう促したことが、15年に成立した安全保障関連法の源流となった。日本の世論が受け入れにくい考えを提起し、軍事を軸に同盟関係を強化してきたことへの評価は分かれる。

 ただ、25年が過ぎ、トラン…

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