【動画】レバノンでイスラエルによる空爆続く タアラバヤの様子=ロイター

レバノン南部で2024年9月25日、イスラエル軍の空爆で立ち上る黒煙=AP

 イスラエル軍のハレビ参謀総長は25日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘で続けている空爆は「敵の領内に入るための準備だ」とし、レバノンへの地上侵攻の可能性に言及しました。侵攻すれば2006年以来でさらなる犠牲の拡大が懸念されます。

 緊張が高まる中、米政府は25日、日仏独やサウジアラビアなどと、イスラエルとレバノンの国境全域で21日間の即時停戦を当事者に求める共同声明を発表しました。米国は国連総会期間中、事態の改善に向けて各国に働きかけていますが、イスラエルのネタニヤフ首相は同日、停戦を拒否するとしました。

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■■■9月26日(日本時間)の動き■■■

イスラエル国連大使「ロケット弾持つ誰かを知っていたら退避を」

 激化するイスラエルと、レバノンを拠点にするイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘について、イスラエルのダノン国連大使は25日、イスラエルとの国境に近いレバノン南部の市民に退避を警告した。イスラエル軍が狙う場所はロケット弾やミサイルがある場所で、民家や学校、病院など民間人の敷地内にヒズボラが隠れているという。

 ダノン氏は米ニューヨークの国連本部で記者団の質問に答えた。多くの民間人が犠牲になっていることについて、「テロリストを標的にしているという点に矛盾はない」と説明。その上で、レバノン市民に対し「もし地下室や屋根の上にロケット弾を持って隠れている誰かがいるのを知ったら、すぐにそこから退避するべきだ。我々はヒズボラの居場所を知っているためだ」と語った。

イラン外相、全面戦争も辞さない構え

 イスラエル軍の大規模な空爆により、緊張が高まっているイスラエルとレバノンを拠点にするイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘について、イランのアラグチ外相は25日、国連安全保障理事会にパレスチナ自治区ガザでの即時停戦に動くよう要求した。「ガザでの停戦なくして、地域の平和は約束されない。即時停戦を実施するために今すぐ行動しなくてはならない」

 安保理がガザでの即時停戦を実現させなければ、「全面戦争」に発展する可能性に懸念を示した。「全面戦争になった場合、イランはあらゆる手段を使ってレバノンの人々とともにする」とし、イスラエルだけでなく、イスラエルを支援する米国にも「歴史が責任を問うことになる」と述べた。

■「3日間で2千以上の目標を…

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