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ハアレツ紙の軍事専門記者アモス・ハレル氏=本人提供

 パレスチナ自治区ガザでの攻撃を続けるイスラエルと、その隣国レバノン南部を拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で、攻撃の応酬が激化しています。ヒズボラを支援しているのはイランで、緊張がこれ以上高まれば、戦闘が中東全体に波及することも懸念されています。大規模戦争に発展する危険性はないのか。イスラエルはどんな戦略を持っているのか。イスラエルを代表する軍事専門記者であるイスラエル紙ハアレツのアモス・ハレル氏に聞きました。

 ――イスラエルとヒズボラとの緊張が高まり続けています。イスラエル軍は18日、レバノンへの攻撃計画を承認したと発表しました。大規模な戦争に発展するおそれはありますか。

危険性はあると思います。イスラエル軍内部には、もう大規模な戦争は避けられないという意見もあります。

 米国などはいま、外交的解決に向けた道筋を探っていますが、時間がかかるでしょう。その試みが実を結ぶ前に、大規模な戦闘に発展してしまう恐れは十分にあります。

 ――そもそも、なぜ両者の戦闘は激化していったのでしょうか。

■高まる偶発的なリスクと変わ…

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