【動画】テルアビブで、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスに捕らわれている人質の救出などを求めてイスラエル政府に抗議する人たち=ロイター
パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、イスラエル各地で1日、ネタニヤフ政権への大規模な抗議デモがあった。前日にイスラエル軍が遺体を発見した人質6人は軍到着の直前にイスラム組織ハマスに殺害されたとみられ、停滞中の停戦・人質解放交渉が合意に至っていれば殺害を防げたとしている。政権内でも停戦交渉で妥協するようネタニヤフ首相に求める声が高まっている。
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イスラエルメディアによると、商都テルアビブでのデモの規模は30万人弱で、昨年10月にイスラエル軍とハマスの戦闘が始まって以降、最大規模という。デモでは参加者の29人が逮捕された。他の約40カ所でも計約20万人が抗議活動を行った。イスラエルの労働組合は国内全土でストライキを行うと宣言し、テルアビブ近郊の主要空港が2日、一時閉鎖されるなど、市民生活にも影響が広がっている。
イスラエル軍の発表によると、人質6人の遺体はガザ南部ラファの地下トンネルで見つかった。軍の到着直前に殺害されたとみられ、イスラエル保健省は「6人は至近距離から銃撃され殺害された」との検視結果を明らかにした。
停戦・人質解放交渉は8月中旬から仲介国の働きかけで合意に向けた動きが本格化したが、イスラエル軍の駐留や規模などでイスラエルとハマスの主張の溝が埋まっていない。ハマス幹部はカタールの衛星放送局アルジャジーラに「6人の人質は生きて帰ることができたかもしれない。(停戦案に合意しない)ネタニヤフ首相に人質死亡の責任がある」と述べた。
また、人質の家族でつくる団…