イスラエルが敵対するイランの核施設などへの先制攻撃に踏み切ったことで、中東の緊張が一気に高まっています。イランも弾道ミサイルやドローンで大規模に反撃し、互いに多くの死傷者が出ています。イスラエルとイランは、なぜ対立してきたのか。これからどうなるのか。ポイントをQ&A形式でお届けします。
何が起きたのか?
イスラエルは13日未明、イラン中部ナタンズの核関連施設や首都テヘランの軍事施設などを攻撃。イスラエルは、イランの精鋭部隊「革命防衛隊」トップのサラミ総司令官ら3人の高官が死亡したと発表した。200機以上の戦闘機で、イラン全土の100以上の標的を攻撃したとしている。
この攻撃に対し、イラン政府は声明で「不正なイスラエルに後悔させるための必要な防衛的、政治的、法的措置を開始した」と発表。13日夜から14日にかけて、イランからイスラエルに約200発の弾道ミサイルが発射された。その後も双方は攻撃の応酬を続けており、エスカレーションに歯止めがかからない状態だ。
なぜ、イスラエルは先制攻撃に踏み切ったのか。
トランプ米政権は支援するイスラエルに、イランへの攻撃を自重するよう呼びかけていた。米国はイランとの間で核開発を制限する合意の実現に向けて交渉を進める方針をとっており、イスラエルの攻撃は交渉を台無しにしかねないからだ。
しかし、イスラエルのネタニ…