イスラエルと北隣レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの攻撃の応酬が激化している。イスラエルはパレスチナ自治区ガザへの攻撃を続ける一方、北部の国境を挟み、ヒズボラとも局地的な戦闘を続けてきた。両者とも全面戦争は望まないのが本音だが、大規模な戦闘に発展するリスクが高まっている。
- イスラエルがレバノンへ大規模攻撃をする可能性は 軍事専門家に聞く
- 【速報中】イスラエル、ヒズボラ拠点を空爆 支援物資届ける桟橋撤去
イスラエルのネタニヤフ首相は6月23日、地元テレビのインタビューで、ガザでの激しい戦闘は「まもなく終わる」と述べたうえで、戦力をイスラエル北部にいっそう振り向ける意向を示した。ヒズボラとの戦闘に本腰を入れる宣言とも受け取れる発言だった。
実際、イスラエルメディアは軍が5万人以上の部隊を北に増派させることを決めたと相次いで報じた。
政府高官など周辺の動きも活発化している。ガラント国防相は24~26日、訪問中のワシントンでオースティン国防長官ら米高官と相次いで会談。ガザでの戦闘だけではなく、対ヒズボラの戦略についても議題に上がり、「我々は中東全体に影響を与える岐路に立っている」と述べた。米ホワイトハウスによると、米側は緊張緩和に努めるよう求めたという。
イスラエル側「外交的な解決望めない段階」
ただ、ガラント氏は26日…