トランプ米大統領が16日、主要7カ国首脳会議（G7サミット）の開幕初日の主要日程を終えた時点で急きょ、カナダから帰国の途に就いた。イスラエルとイランの交戦激化で緊迫する中東情勢への対応だという。外交解決か、軍事介入か。瀬戸際の判断をにおわせる発信自体が、対イラン圧力の一環なのか。
「明日も滞在したいが、事の重大さをみんなが理解してくれている」
トランプ氏は2日目を欠席して帰国すると発表した直後、他の首脳らとの写真撮影の場でこう述べた。
同盟国に厳しい態度を取り、第1次政権ではG7をかき回したトランプ氏は、他の首脳らと意見が対立しがちなウクライナ支援を話し合う17日は参加しないことになった。協議決裂での離脱ではないことを強くにじませる一方で、マクロン仏大統領が記者団に明かした米国によるイスラエルとイランの「停戦」調停の計画について、「間違いだ！ 彼は私がワシントンに戻る理由をまったく知らないが、停戦とは何の関係もなく、もっと大きなものだ」とSNSで不快感も見せた。
カナダ政府は16日夜、中東…
