イスラエル軍が、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの停戦合意の期限である18日以降も、レバノン南部の国境付近の5カ所で駐留を続ける方針を明らかにした。イスラエル側にはどのような意図があるのか。レバノンでの長期間にわたる「占領」の意図の表れなのか。ヒズボラとイスラエルの軍事的な関係が専門のイスラエル国家安全保障研究所のオルナ・ミズラヒ上級研究員に聞いた。
――停戦期限後も5カ所に軍を駐留するというイスラエル軍の決定は、戦闘再開を望んでいることを意味するのでしょうか。
「私はそうは思いません。残すと発表した5カ所を見ると、地域は限定的かつとても狭い地域です。『5カ所残す』とは、裏を返せば、レバノン南部の他の地域からは撤退することを表明したとも言えます。戦闘再開ではなく、停戦を続けたいという意味だと思います」
――それなら、なぜ5カ所に軍を駐留する必要があるのでしょうか。
■ヒズボラ取り巻く環境の激変…