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 イスラエルとイランの12日間の交戦では、イスラエルがイランの核施設への空爆を続け、米国も参戦して核施設攻撃に踏み切った。国際原子力機関(IAEA)は施設外の放射線量の上昇は確認されていないとしたが、周辺の環境や人体にどんなリスクが生じうるのか。

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 イラン中部ナタンズにある同国最大級のウラン濃縮施設はイスラエル軍の13日の攻撃で大きな被害を受けた。地上部分が破壊されたほか、IAEAのグロッシ事務局長は16日、電力インフラが破壊され電力供給が絶たれたことで、地下の遠心分離機が損傷を受けた可能性があると述べた。IAEAは17日、衛星画像の分析からも地下のウラン濃縮施設に「直接的な影響」が認められると発表。グロッシ氏はこの施設内で限定的な放射能汚染や化学物質汚染があったと報告している。

 中部イスファハンの核施設も13日に攻撃を受け、IAEAによると4棟の建物が損傷した。21日にも攻撃があり、IAEAは遠心分離機の製造施設などが破壊されたと報告した。19日にはイラン中部アラクにある未稼働の重水炉が空爆を受けた。

 さらに、トランプ米大統領は21日、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3カ所を攻撃したと発表した。フォルドゥには、B2ステルス爆撃機が地中貫通弾「バンカーバスター」GBU57を投下した。

核開発に重要な役割果たす高濃縮ウラン

 フォルドゥでは、IAEAが…

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